最高裁判所第三小法廷 昭和38(さ)7 判決
主 文
原略式命令を破棄する。
被告人を罰金二千五百円に処する。
右罰金を完納することができないときは金五百円を一日に換算した期間
被告人を労役場に留置する。
理 由
松本簡易裁判所が被告人に対する住居侵入被告事件(同庁昭和三七年(い)第九
一一号について、昭和三七年三月一六日附の略式命令により、被告人の住居侵入の
事実を認定して被告人を罰金一万円(その不完納の場合は金五百円を一日に換算)
に処し、該略式命令は同年同月三一日確定したものであること記録上明らかである。
ところで刑法一三〇条、罰金等臨時措置法三条一項一号によれば、住居侵入罪の
罰金の法定刑の最高額は二千五百円であるから、これを超過して被告人を罰金一万
円に処した右略式命令は法令に違反しているものてあり、且つ被告人のため不利益
であること明白である。
よつて刑訴四五八条一号但書により主文第一項のとおり原略式命令を破棄し、被
告事件につき更に判決することとする。
原略式命令によつて確定された住居侵入の事実につき法令を適用すると、該事実
は、刑法一三〇条に該当するから、所定刑中罰金刑を選択し、罰金等臨時措置法二
条、三条一項一号に則り主文第二項の罰金刑に処し、換刑処分につき刑法一八条を
適用して主文第三項のとおり定めるべきものとし、主文のとおり判決する。
この判決は裁判官全員一致の意見によるものである。
検察官 中村哲夫公判出席
昭和三九年一月二一日
最高裁判所第三小法廷
- 1 -
裁判長裁判官 五 鬼 上 堅 磐
裁判官 石 坂 修 一
裁判官 横 田 正 俊
- 2 -